神道研究室

在野の神道研究者が神社の問題に鋭く切り込みます

神職のSNS上の議論

質問きてた

神職の方から質問をもらいました。

SNS神職のグループに参加していろんなテーマについて議論しています。そのグループでは花菖蒲ノ會支持の意見しかなく、田中総長を擁護する意見はありません。でも評議員会では田中総長を擁護している意見も多く出ています。何故でしょうか?

今回はこの質問に回答します。

SNS評議員会の違い

そのグループの主催者、管理者、中心メンバーが花菖蒲ノ會の支持者ではありませんか?

花菖蒲ノ會の支持者が盛り上がっているところで、田中氏擁護の発言をすれば、集中砲火を浴びるのは目に見えています。SNSで相手を論破しても神社本庁の運営に影響しませんのでメリットはありません。むしろグループ内で仲間はずれにされたり、相手の恨みを買うだけでデメリットの方が多い。それならば内心は田中氏サイドの主張に理があると思っていても大抵の人は沈黙するでしょう。

SNSと違って評議員会の発言は神社本庁を左右しますので、論敵の心証を損ねたとしても是は是、非は非と言わねばならない。それが都道府県を代表して評議員に選ばれた者の責務です。

結論

要するにそのグループでは田中氏擁護の発言がしにくい雰囲気になっているというだけの話だと思います。

例えば、看板はプロ野球について公平に語ろうというグループだったとしても、管理者や古参メンバーが熱狂的阪神ファンばかりで「今年は阪神が優勝や」と盛り上がっていたら、実質的には阪神ファンの集まりになってしまっていて他球団のファンが「これからカープが逆転する」とは言いにくいでしょう。それと同じです。